文明人の水平移動

タイ料理が大量に。

ヤードム

タイに訪れたことがある方は、屋台のおばちゃんや道路を歩くおじさんが鼻にプラスチック棒を突っ込んで歩く姿をみたことがあるのではなかろうか。

もしくは、定期的にポッケから取り出し、嗅いでは恍惚な表情を浮かべているときもある。

そんなタイ人を魅了するものこそ、タイ語で嗅ぎ薬を意味する”ヤードム”である。薬ではあるが、ハイになったりする怪しい薬ではない。

鼻を通してメンソールの刺激が突き抜け、気軽に清涼感を得ることができる。ハッカ薬を鼻の中に塗るのを想像してもらうとよいだろう。

刺激が物足りない人は、鼻の穴に突っ込んで一日中過ごしたりしている。嗅ぐことで目が覚めたり、爽やかになるのは間違いない。

食後の仕事でウトウトしたときの眠気覚ましには最適だろう。気分転換の他には、酔い覚まし、暑さ対策、鼻詰まり防止などを目的に使用する人も多いようだ。

 

実はヤードムは鼻から嗅ぐ以外にも使用方法がある。

クルクルとスティックを回すと、嗅ぐ部分(匂いの通気口)と匂いの元となる液体部に分離が可能である。そして液体部を直接鼻に塗布することで、より強い刺激を得ることができるのだ。

 

ヤードムの取扱メーカや匂いは複数存在し、いずれもバラ売りすることも可能なので、各ヤードムの違いを楽しむのも面白そうだ。

1点注意しないといけないのは、ヤードムの中にはL-デソキシエフェドリンが含まれているものがあり、この成分は覚せい剤取締法で規制されており、日本国内への持ち込みが禁止されている。覚せい剤同様の効果はないだろうが、間違えて使用/購入しないのが安牌だろう。

 

今回私が購入したのは、王道のPOYSIANブランド。製造会社はGold Mints Products Co.,Ltd.である。ヤードム以外にはバームオイルを手掛けている。

キャップとキャップを外した後の吸引口。キャップには瓢箪や壺のようなデザインが刻まれている。擦るとランプの魔人が飛び出てきそうである。

 

日本でもドン・キホーテで売られているが、タイで購入する場合の10倍近い価格である。もしヤードム中毒になってしまったのなら、タイ土産として爆買いすることをお勧めする。

 

疲れたときはヤードム。上司に怒られたり、詰められたりするときは自身か相手の鼻にヤードムをぶっさそう。爽やかな気持ちになり、怒りも鎮火するだろう。

上級者はお尻かな・・・

 

ジューガンマイクラップ