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タイ料理が大量に。

GOLDEN PHOENIX ジャスミン米


最近はタイ料理ばかり食べているのですが、どことなく物足りなさを感じておりました。


物足りなさの原因はすぐに分かりました。家でタイ料理を作って食べるときに、ジャポニカ米ばかりだったことだと。そして気付いた時にはすでにAmazonにてタイ米を注文しておりました。(タイは熱帯ですし、Amazonを使うのは仕方がないことですね。)

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そもそもお米は世界では大きく3種類(ジャポニカ、インディカ、ジャバニカ)が存在しております。世界的な生産量でいうとインディカが約80%、ジャポニカが約20%、残りがジャバニカとなっております。

インディカにはバスマティ米といったブランド米が多く、タイ米もこちらの種に分類されます。ジャスミン米はタイ米の中でも最高品種の米であり、炊いた時の"香り立ち"や”見た目が白いこと”からカオホームマリ(米+よい香り+ジャスミン)という名を冠しております。

タイ米を食べたことは分かるかと思いますが、ジャポニカ米との違いは米の粘り気や甘さかと思います。タイ米はどちらかというと乾燥しており、パサパサした食感になります。その為、スープ状のタイカレーと合わせて食べても米がべっとりしないので非常に相性がいいとされております。

 

また、タイ米ジャポニカ米と比べてGI(Gulicemic Index)値が低いのが特徴になっております。GI値とは食後血糖値の上昇率を表すもので、GI値が高い食材ほど食べることによる血糖値の上り幅が大きいとされております。

そもそも血糖値が上がることはよくないのかということですが、血糖値が上がることで人間はインスリンと呼ばれる血糖値を下げるホルモンを出します。実はこの作用だけでは問題にはなりません。インスリンが持つ他の作用、"脂肪を作り、脂肪の分解を抑制する"が問題なのです。つまりGI値が高い食材を食べるほど太りやすくなってしまうのです。

上記より、炭水化物はGI値が高い食べ物が多く、太りやすくなるので”糖質制限"はダイエットには効果的とされているのです。言い換えれば、単純にカロリー量だけで比較をするのではなく、GI値も考慮することがダイエットには効果的なのかと考えます。

とはいえ食事を楽しみたい私としては、制限によるダイエットではなく、食事量に気を付けながら好きなものを食べ、適度な運動をする派です。

 

折角なので、購入したジャスミン米のパッケージを確認してみたところ見慣れぬ表示が。

『日本政府のSBS入札制度を利用して輸入され、残留農薬査等の安全検査に合格したお米です。』

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SBS入札制度?わけワカメ。ということで調べてみました。

どうやら国外からお米を輸入する時は、商社と卸業者、政府(農林水産省)にて売買契約を締結した上で生産元から入札するそうです。政府は商社からの買入価格と卸業者との売渡価格の差額(マークアップ)にて儲けを得ている仕組みでした。こんなイメージ図になるのかな。

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今回購入したGOLDEN PHOENIXというブランドのジャスミン米を上記フローにて置き換えてみると・・・

生産者はタイの精米メーカであるCHIA MENG Co.,LTD.、商社は木徳神糧(株)、卸業者はKALDI等になります。ちなみに木徳神糧(株)とCHIA MENG社は特約店契約を締結しておりますので、GOLDEN PHOENIXのブランドを扱っている商社は木徳神糧(株)だけとなります。

 

ジャスミン米についてもう少し深堀りしていきたい。タイ米という大分類の中に香り米というものが存在しているわけだが、実は香り米にはジャスミン米だけでなくパトムタニ米というものもあるのである。

ではどのような香り米がジャスミン米(カオホームマリ)として認められるかというと、カオドークマリ105という品種とカオコー15という品種が100g中92g以上含まれている米となります。ジャスミン米に該当する香り米のみ輸出用認証マークを表示してよいことがタイ商務省により定められております。GOLDEN PHOENIXのパッケージをみると確かに認証マークがついておりましたが、成分表をみると複数原料米とありましたので1品種のみが入った米袋ではないと考えられます。

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最後になりますが、ジャスミン米の取り扱う際に注意しておくべきことが2点あります。

1つ目は米を研ぎすぎないということです。ジャポニカ米であれば、"ぬか"の臭いや米表面に付いた汚れを落とすために米研ぎをするかと思います。(無洗米は"ぬか"があらかじめ取り除かれているので研ぐ必要がない。)

しかしながらジャスミン米は米の表面に香りがついており、研いでしまうとせっかくの香りを落とすことになってしまうのでNG行為となります。なので軽くすすいで汚れを落とすくらいで十分なのです。

 

2つ目は水に長時間つけないということです。ジャスミン米はジャポニカ米と比べて吸水率が高いみたいです。その為、ジャポニカ米と同じ感覚で水に米をつけておくとタイ米の持つパラパラした特徴を損ねてしまうのです。ただ、吸水率に関しては根拠となる報告書はみつからなかったので、タイ米の良さを損ねない程度の認識でよいかと考えます。以下報告書のように吸水率に差はないという結果もありますし。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/nbukiyout/21/0/21_KJ00000182997/_pdf

 

ジャスミン米について調べたことを文字に起こすことで、タイ米との違いや米の輸入のざっくりした流れ、認証マークについて知ることができてよかったと思います。少しずつでいいので引き続き知識を積み重ねていきたいと思いました。