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タイ料理が大量に。

ゲーンカノムチーン

タイ料理屋でゲーンキアオワーンなどカレーライスなるものは見かけるのですが、カレーうどんは見たことがないことにふと気付きました。

『天啓が降りた!』までとは言いませんが、何故存在しないのかが気になって仕方なかったのでカレーうどんの歴史について調べたり、実際にタイカレーうどんを作って食べてみました。

 

そもそも、カレーうどんはどこが発祥であるのか?

運がいいことに、私が住む愛知県は味噌煮込みうどんだけでなくカレーうどんも有名な県でした。「ちゅるちゅるうまうま」というCMフレーズが耳に残る若鯱家は知る方もいるのではないでしょうか。"豊橋カレーうどん"という独自の地位を築いたカレーもありますしね。

真っ先に愛知県が発祥だろうと思ったのですが、残念ながら違っておりました。今はお店が閉業となってしまいましたが東京 早稲田にある三朝庵が発祥とされております。

三朝庵ですが、明治37年(1904年)頃に早稲田でカレーライス店がオープンした際に、早稲田に住まうアカデミック関係者がそちらに集客されてしまい、お店の存続危機に立たされてしまいました。その際にカレーライスに対抗して出したのがカレーうどん、そしてカツ丼みたいです。

 

本当にタイにはカレーうどんがないのか?

ネットを徘徊して、タイでは本当にうどんを食べないのか探してみたのですがどうしても検索に引っ掛からない。どうやらタイでは料理全般の味付けが濃く(調味料の味)、うどんのような"だし"で食べる麺はあまり人気がないようだ。一方で味が濃い豚骨ラーメンは人気だとか。

ただネット徘徊をする中で、『うどんではなく、カノムチーンというタイ素麵とは一緒に食べることがある』というある新たな情報を得ることはできた。

カノムチーンとはタイ語ではなく、東南アジアの少数民族であるモン族から伝わってきたとされており、モン語で”煮て固める”という意味を持っております。

日本の素麺は小麦粉が原料ですが、カノムチーンは米粉になります。その為、コシがないので食べるときに簡単に切れてしまいます。日本で食べられているビーフンを想像していただくとよいのではないでしょうか。

 

タイではカノムチーンにカレーをかけ、トッピングにハーブなど香草類を盛り付けて食べるので、日本でうどんに葱や天かすを乗せるのに近しいものを感じます。ちなみにですが、つけ麺のようにカレーにカノムチーンをつけて食べることはしないそうですので、日本で食べるときは食べ方に注意したいですね。

 

未だ見ぬ、練り物の麺”センプラー"の存在

私は出会ったことがないのですが、センプラーと呼ばれるカマボコ麺がタイには存在してるようです。ルークチン入りのクイッティアオ(タイ風ラーメン)は食べたことがあるのですが、さすがに麺までのものはありません。いつかであうことを楽しみにしておきます。

gekiuma.net

 

調べた範囲では、タイカレーうどんは存在しないという結論に至ったので、なんちゃってゲーンカノムヤーンを食べてみました。カレーの種類は世界一美味しい料理と呼ばれるマッサマンにしました。レトルトパウチが余っていたし、個人的にはそんな好きな種類のカレーではないし。

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使用したタイ素麺はThai President Foods Public Co., Ltd.のRice vermicelli。まあ、単なるビーフン。ラベリング情報にあった注意書きに従い、3分茹でて水で冷やして使用しました。後はマッサマンカレーをかけて完成。

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マッサマンのココナッツの香りが麺と絡んで美味しい。ただ、麺は水で冷やさない方がよかったかな。ビーフンですので麺の喉ごしもないので、私は日本のカレーうどんの方が好きでした。

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イカレーを食べたいけどカロリーを抑えたい方、タイカレー食べたいけど麺の口である方にはお勧めできる料理でした。