文明人の水平移動

タイ料理が大量に。

タイ旅行7日目(2024/01/05)

7:15起床。部屋にいた陽気な欧米人軍団がエアコン温度を下げたせいか寒くて目が覚めた。彼らは半袖短パンで富士山に登ったり、常時夏の格好をしている。遺伝子的に寒さ耐性があるのか、身体の違いを感じた。

 

共用キッチンでコーヒーを飲み、身体を暖め、ストレッチをする。

今日は美味しい料理ばかり食べてプヨった身体に鞭を打つのだ。そう、筋トレだ。

チェンライ市内にトレーニング施設は何店舗かあるが、バイクで数分、マシーンの種類が豊富、且つ安価という要件にマッチしたPro Gymへ行くことにした。

 

店内に入り、受付で50B支払うとカードキーを受け取れる。受け取ったカードキーを改札にかざすことでトレーニングエリアに入れる仕組みだ。

コミ通りマシーンの種類が多い。店舗規模や種類は名古屋の市営ジムを遥かに凌ぐ。

設備は古いが、ウエイトリフティングもできるし、ケーブルマシンも5台以上有している。設備待ちによる渋滞もこのジムであれば発生しないだろう。

 

更衣室、シャワーも備えている。

当施設にはエアコンは備えられていないが、この時期のタイ北部は早朝だと20℃くらいの気温なので快適にトレーニングすることができる。タイ人女性はトレッドミルや二の腕を鍛えているしている人が多かった。

背筋と腹筋、胸筋に刺激を入れて朝から爽やかな気持ちになる。タイの1つの街に長期滞在して、こういうジムに通う生活に少し憧れる。

 

セブンイレブンプロテイン飲料を購入。チョコ味を選択したが、濃厚でチョコの味が強くて美味しい。勿論、粉感はないのでトレーニング後に持ってこいだ。ちなみにタンパク質含有量は28g、価格は44Bとなる。

筋トレ後は朝ご飯を食べに「Num Ngeo Wan Dee」に行ったが、Google Mapが示す場所にお店がない。どうやら閉業してしまったようだ。

どうしてもナムニャオが食べたかった私は、近くにある「ナムニャオパースック(スックおばさんのナムニャオ」へ向かった。店は大盛況で、既に何名かが待機していた。

 

リストに名前を書いて待つスタイルだったので名前を書くが、自分以外タイ語であった。ローマ字が異常者のように見える・・・

絶対名前を呼ばれないと思い、名簿の前で待つことにした。案の定、店員さんは名前を見て戸惑っていたので、手を挙げて「It's me」と言って猛烈アピール。無事に店内にあんなにしてもらうことができた。

サイズと肉の種類を聞かれたので、「ヌア、ミディアム」と答える。

トマトベースのスープに大量のモツとカノムジーンが入った料理がでてきた。もやしとライムが付いてくる。これこそがナムニャオで、タイ北部でカオソーイに並ぶ人気麺料理である。

 

スープはピリ辛でひりひりくる。モツの中に箒の先っぽのような食べ物が入っていた。モツの1種かと思い食べてみたが、モツのような柔らかな食感ではない。繊維感の強いマイタケのような食感で、キノコの一種かと思った。後で調べたところ、「ドークギアオ」というキワタの花のガクを乾燥させた食べ物であった。

食べたことのない味に舌鼓を打つ。ただ、豚の血ゼリーが大量に入っており、これには参った。味こそ強くないが、血と聞いて心が無意識に拒絶しているのだろう。栄養面ではビタミンB2や鉄、タンパク質が取れてよいのだが、昨日食べたガパオの方が口に合った。

お店には豚皮スナックも売られており、豚を無駄なく使用していることがわかる。

お腹が膨れたので宿へと戻り、ベッドでゴロゴロした。陽気な欧米人軍団はまだ寝ていた。今日はチェンライからチェンマイまでバスで戻るのだが、バスの出発は15:00なので時間が有り余っている。

何して過ごそうかとネットサーフィンしたいたところ、猫カフェを思い付いた。

チェックアウト時間ギリギリまでダラダラとし、まずはバイクを返却しにB-RIDERへ向かった。

到着したが店員さんは不在で、15分ほど店内で待機した。欧米人が一人いて、「あなたはレンタル屋の人か?」と尋ねてきた。彼らからするとアジア人は同じに見えるのだろう。

バイクを借りたときに案内してくれたグラサンニキではないが、店員さんが戻ってきた。バイクの鍵を返し、簡単なバイクの外観チェックとガソリン量だけ確認され、無事に返却完了。

4日間だけのレンタルであったが、ここでバイクとはお別れだ。走行性も良く、貴重な経験をさせてもらっただけに愛着が湧き、名残惜しい。

タイ旅行とバイクの相性の良さに気付けたのでまたチェンマイでも借りようと思う。バイクとのよい出会いがあるといいな。

また利用したいと思える本当に良いバイク屋であった。この店を紹介してくれた関西人のおじさんには大感謝だ。

 

マッチ売りの少女ならぬ量り売りのお婆ちゃん。

猫カフェ「CAT 'n' A CUP」はチェンライバスターミナルの近くにあった。何度か横を通っていたのに猫の存在には全く気付かなかったのだ。人間という生き物は気にとめて景色をみてないと全く感知しないのだ。

ケーキかドリンクを1つ注文すれば猫がいる店内で食べることができる。蜂蜜ミルク(70B)を注文し、店内へ入った。入り口付近にも猫がいるので部屋に入るときは注意が必要だ。

店内には猫が10匹以上いた。勉強している人、猫ではなく彼女といちゃついているインド人カップルなど様々な人間がそこにはいた。

 

猫カフェは臭い、猫が疲れていて可哀そうと聞くが全くそのような感じはしなかった。清潔感があり、猫はやせ細っておらず毛並みも良かった。

猫好きには天国のような場所である。糞犬と違って襲ってこないのがよいですね。

猫と戯れ、2時間ほどゆっくりさせてもらった。RIPENのザックを気に入ったようで、全然離してくれなかった。

時刻は14:00。少し遅いが昼ご飯を食べることにした。

訪れたのは「Thai Food easy style and Pad Thai」という老夫婦が経営されているお店だ。パッタイを注文すると、その場でお爺さんが作り始めてくれ、お婆さんが配膳してくれた。

 

量が多く、エリンギ、ピーナッツ、カイダオ、ニラ、豆腐、カイダオと具材が盛り沢山入っている。しかも味変用にマナオも付いてくる。

ナッツは鉄鍋で炒られており、香ばしい。味の濃さも丁度よく、文句なしに美味しい。自分が日本で作ったパッタイの不味さがよく分かる。

 

完食し、バスターミナルへ戻る。14番口には既にバスが待機していた。

 

チェンマイまでは悪路ではないので、車酔いはないだろうが、念のため、出発前にDiminという酔い止め薬を飲んだ。初めて飲む薬なので効果は不明だ。

 

バスに乗ると早々に寝てしまい、気付いたら休憩所であるメーカチャンバスターミナルに到着した。ここの中華まんが美味しいのだ。

甘いものが食べたい口だったので、Creen been味を選択。クリームパンのような味を想像していたが、行きのバスで食べたBlack been味同様に豆をすり潰した感が強い。

さつまいものような餡であり、優しい甘さだ。生地は相変わらずフワフワで、安定の美味しさだ。

 

このお店の人はバスが運行し続ける限り、定期的な儲けが生まれる。比較的安定した収益が手に入るのは羨ましいが、ずっとこの地に居続けることになる。

それはそれで不都合があるし、土地や時間を制限されることなく自由に働けるようになりたいと思う。

 

メーカチャンバスターミナルからチェンマイバスターミナルへは90分ほどで到着した。日は完全に落ちており、真っ暗だ。ターミナルを歩いているとTukTukのおっちゃんが声掛けしてくる。無視して、Grabバイクを手配した。

 

ネオンやバイクや車の明かりが道路を照らしている。城郭を回り、ターペー門を越えた場所に目的地「Aroon Rai」はある。

 

ここへは「ゲーンハンレー(汁+豚肉)」を食べに来たのだ。豚肉なのにムーではなく、ハンレー?と思うかもしれないがこれが正しい。

なぜなら、ゲーンハンレーとはミャンマーから伝わった料理であり、ミャンマー語で豚肉をハンレーと言うからだ。タイカレーでは珍しく、ココナッツミルクを使用していない。でも玉ねぎやパームシュガーが使用されているので甘い。そして別名ショウガカレーと言われるほどショウガが大量に使用されている。

 

早速食べてみたが、豚肉は角煮のようにトロトロで柔らかい。口に含んているとホロホロと肉が崩れていく。タイ米にかけると米が汁気を吸収し、豚脂でコーティングされる。そして米が滑らかに胃へとおさまっていく。

イカレーの中では最も美味しいと思えるカレーであった。昨日食べたガパオライスといい、食事の大当たりが多い。

日本人の口にも合うし、心の中で「アロイアロイマーク」と叫んだ。世界の中心で愛を叫ぶのではなく、チェンマイの中心でアローイを叫ぶのだ。

 

最高の料理を食べれたので、Grabバイクで本日の宿「Box hostel N Cafe」に向かった。

そしてここから少し焦ることになる・・・

なぜなら宿の入り口が閉まっているのだ。

チャイムを押しても誰もやってこないし、そもそも人がいる気配がしない。お店の中は綺麗に掃除されているので潰れてはなさそうだ。

よくよく扉をみると「We Chatで連絡してくれ」と書かれていたので、We ChatをダウンロードしてTELすると「サワディーカー」と呑気な声が聞こえてきた。チェックしたい旨を伝えるといきなり扉のパスワードを言い始めた。

「XXXX45#」と"#"をスクエアと言うので、ずっと何を言っているか分からなかったが無事に開錠することができた。

 

お店は1Fがカフェで、2~4Fがゲストハウスになっているようだ。2~4Fにはカードキーが必要だが、どこにあるか分からない。一難去ってまた一難である。

再びWe ChatでTELをし、カードキーの場所を聞いた。「入り口を入って3歩のところにカードキーがある。あなたの部屋はRoom Bだ」ということなので、入り口から3歩歩いて周囲を見渡すと、置いてあった。

遠隔指示を受けながら、拳銃や麻薬売買をしている映画の1シーンのようだ。

これで部屋に入れる・・・と思っていたら、今度は宿の人からTELが。

「261Bを宿代として、BOXに入れておいてくれという」

「そんな箱はどこにある?BOXなんて見つからないぞ」と伝えると、We Chatで連絡すると言ってTELは切れた。

送られてきた画像をみたが、どう見てもBoxではなく、鞄であった。とりあえずお金を鞄に入れ、部屋へ行った。

部屋には誰もおらず、真っ暗だ。そもそも今自分がいるビルにはスタッフやお客さん含め、私一人しかいない。

はたから見たら夜中の誰もいないビルに忍び込んでいる外国人の泥棒ではないか。

賑やかなゲストハウスに人っ子一人いないのは本当に不気味だ。しかも今いるのがチェンマイと言う都市なので尚更である。

シーツや枕カバーは自分でつける必要もある。床はワックスでつるつるで異常に滑る。しかも大通りに面しているため、部屋にいてもバイクや車の音でうるさい。

色々と腹が立ってきた。カフェとしては続くかもしれないが、ゲストハウスとしては数年後に潰れていると思う。

 

部屋にいても不気味さで落ち着かないので、最寄りのセブンイレブンまで散歩し、豆乳飲料だけ買って戻った。

 

こういうときは早く寝るに限る。日が出れば不気味さもなくなるだろう。しかもここの宿はWifi環境もよくない。

二度と泊まりたくないと思うゲストハウスでしたとさ。

 

ジューガンマイクラップ