文明人の水平移動

タイ料理が大量に。

タイ旅行13日目(2024/01/11)

7:00起床。個室だからか、途中で目覚めることはなく熟睡することができた。安宿もよいが、やはり静かな個室で寝ることは休息する上で重要だと思った。

 

明るいと宿の全貌が分かる。各部屋の前にはバイクが止められていた。意外と多くの人が宿泊していたようだ。卓球台やサンドバッグなど夜中にやられると迷惑する機材ばかりある。静かでよかった・・・

 

毎朝の恒例行事、バイクの夜露拭きを行う。歯を磨き、トイレを済ませていざ出発。

サンドバッグに4回ジャブを打ち込む。全盛期のマイクタイソンを一撃できる勢いだろう(適当)

 

パーイを出発して暫くの間は霧が強く、走ると水滴が眼鏡やサイドミラーに付着してしまう。前後方の確認が難しく、路面も滑りかったので危険を回避するため、「Love Strawberry Pai」へと逃げ込んだ。

会社のバラまき用に、大袋に入ったイチゴ味のソフトキャンディーを購入。日本社会に関わる以上は、このような配慮が求められるのだ・・・

9:00頃になり、ようやく霧が晴れ始めてきた。R1095は一度走っている道なので、特に立ち寄りたい場所はない。ひたすら続くカーブによりGを身体で感じながら、ツーリングを楽しんだ。周りには誰もいないので少し大きな声で鼻歌を歌えるのもいい。

 

バイクは自転車と違って自分の肉体を使って走ることはない。アクセルをひねってバランスを取るだけだ。向かい風により知らぬ間に身体は冷え込み、バイクの振動により疲労が蓄積されていく。休憩を兼ねてセブンで遅めの朝ご飯をとった。

セブンと言えばホットサンドだ。「Ham Cheese and Spinach Double Sandwich」を食べてみた。甘いチーズとホウレン草がパンに合う。40Bと気楽に買える価格も魅力的だ。タイ土産としてもよいだろう。

 

セブンから少し走ると、チェンマイへ続くR107へと合流した。

チェンマイまではひたすら走れば到着するのだが、道中や到着後に何をするかはノープランである。

 

元々はエミタさんとタイへ来る予定だったので「Elephant PooPoo Paper Park」で象のウンコから紙を作るつもりだったが、一人で行ってもつまらなさそうだ。

せっかくバイクもあるので、少し遠出して「Pha Chor(MaeWang National Park」へ行ってみることにした。チェンマイ市街地からバイクで約1時間かかり、日本人にはあまり知られていないマイナーな場所だ。

北タイの山岳エリアにいたからか、チェンマイ市街地の暑さが身体から体力を奪っていく。あまりの暑さにガソリンスタンドに併設されていた食堂へと逃げ込んだ。

タイのガソリンスタンドはカフェやレストラン、コンビニが併設されており、憩いの地になっている感がある。

 

ぶっかけ飯のお店であり、20種類以上のおかずが用意されている。トッピングの品数や目玉焼きやソーセージの有無により値段が変わるようだ。

おばちゃんを呼んで、「ソーン」と指2本立てたら私の意図を汲み取ってくれた。おかずを2品選ぶ。"豚肉の高菜炒め"と"鶏肉の唐辛子炒め"を選択した。おかずが、辛すぎるときは「スパイシー、やめておけ」と言ってくれるのでありがたい。

どちらのおかずも美味しいのでスプーンが止まらない。鶏肉の唐辛子炒めはおばちゃんが「Little Spicy」と言っていただけあり、辛い。セブンで購入した加糖牛乳と一緒に食べて辛さを相殺した。加糖牛乳が好きでタイに来ると必ず飲んでいるが、日本のコンビニでも気軽に手に入れられるようにならないかな。

 

チェンマイ市街を抜けると車やバイクの通りが明らかに減る。牛が田んぼにいたりとのどかである。パーチョーに近づくと圏外となるため、GPSを頼りに向かった。

野犬が5~6匹たむろしている場所があったが、50km/hに加速して一気に通り過ぎた。

「糞犬どもめ。人間様の力を思い知ったか。これが文明の力だ!」

 

パーチョーは国立公園なので入場料100Bとバイク代20Bを入口ゲートで支払った。自分が支払っているタイミングをみて、地元のタイ人がお金を支払わずに去っていった。

ゲートのおっちゃんも「Hey!!!」と呼び止めたが、時すでに遅し。車の後ろ姿がみるみるうちに小さくなっていった。おっちゃんはやれやれと自分の方を見て微笑んだ。タイの人はだいたい困ったときはこの反応をする。

 

入場ゲートから約5km走ればパーチョーの駐車場へと到着する。パーチョーのある国立公園全体を見下ろすことができ、タイの広大さを感じ取れる。

駐車場からパーチョーまでは400mほどのトレッキングだ。砂でできた柱に石が埋め込まれた不思議な層をみることができる。沢登りでみたことある景色であるが、初見だろう。

 

そしていよいよパーチョーだ。自然にできた物とは思えない造形で、美しい形をしている。タイのグランドキャニオンと呼ばれるだけある。

他にもパーン・ウン(スイス)などもあり、三重のマッターホルン(鎌ヶ岳)や赤木沢(神崎川)に通ずるものがある。

日本人向けのガイドブックには出てこないだろう場所なので、もしこの記事を見た人がいたら訪れることをお勧めしたい。大抵のガイドブックは象体験やロイクラトン、寺院巡りのみの記載だ。

一見脆そうにみえるが、粒1つ1つは強固であり剥がれそうにない。実際に触ってみたが、全く剥がれなかった。

パーチョーから戻るときに何故かタイ人のおばちゃんに一緒に写真を撮って欲しいとお願いされた。残念ながらBlack Pinkのリサのような若いギャルではなかった。

パーチョーからチェンマイ市街へ戻るとき道を間違えてしまった。普段GPSに頼り切っていることを痛感。

でも道を間違えたことで、偶然にも出店の集まりを見つけた。夕刻時なのでこれから盛り上がっていくタイミングだった。

小学生くらいの少年がアイスクリームを食べている姿をみて、真似して買ってみた。少年の購入していたのは3個入りであったが、私はケチって2個入りにした。残念ながら大人の財力というものを見せつけることはできなかった。

アイスの味はマッチョとバニー抹茶とバニラだ。上からチョコレートと練乳、豆を振りかけてくれた。練乳によってアイスの甘さが消されてしまうが、マイペンライ。甘ければ何だっていいのだ。

練乳がかかっていない部分を食べる。当然、ハーゲンダッツと比べると美味しくない。バイキングなどで出てくる工業用アイスだろうが、食べている環境のせいか、いつもより美味しく感じた。

他には飲食品やTシャツが売られていた。田畑の多い田舎道で開かれているからか、テイクアウト用の料理が多かった。袋の数に圧倒された。

 

その後は走ってきた道をひたすら戻っていく。やはりチェンマイ市街は交通量が多く、気を抜くと事故ってしまう。MAYAのショッピングモール前はソンテウやロットゥー、トゥクトゥクで溢れていた。

チェンマイのお堀周りを走り、本日の宿「About a Bed Hostel Chiang Mai」にチェックインした。この宿がある通りはゲストハウスが立ち並んでいる。チェンマイに長期滞在し、宿も楽しみたいならこの通りに入るとよいだろう。タイ在住の日本人YouTuberであるDKさんが紹介していた「248 Street Hostel」もあった。

 

宿はできてから日が経っていないからか(Google Mapでは2018-2019に建てられている)、綺麗だった。

 

荷物整理をしていたら、日が落ちていたのでムーガタを食べに「チャーンプアック ムーカタ」へと向かった。本日のメインイベントと言っても過言ではない。

ムーカタは2023年の4月から食べたかったのだが、結局今日まで食べれずにいた料理である。

 

お店は大盛況。注文の方法が分からなかったので、その辺にいた店員さんに話しかけてみた。遠くを指差し「チケット」という。どうやら満席で、整理券が必要の様子。

レジ前にいたおじさんに「ヌーン」と指を立てて、チケットを受け取った。チケットを持ち、お店の前で待つこと10分。先程の店員さんに声掛けされた。

席へ座り、ムーカタ鍋に出汁を注いでもらう。食べ放題スタートだ。

食べ放題メニューは豊富で、豚肉や鶏肉、海鮮、麺など多種に渡る。肉は冷やされていないので、衛生面が不安なのでしっかり焼いて食べるのがよい。

タレ(ナムチム)はSpicy、Non Spicy、Spicy&Sournoの3種類あり、自分はNon Spicyを選択した。タレにはニンニクとハーブをトッピングとして加えた。

「さて、肉焼くぞ」と意気揚々に席へ戻るとファランが座っているではないか。どうやら整理券のことを知らないようだ。

「ここは私の席だ!」と伝えるとあっさりとどいて去っていった。ムーガタ鍋へと肉を置く。ジュウジュウと肉の焼ける音がして、肉汁がムーガタ鍋の水受けにある出汁へと流れ落ちていく。ムーガタでは出汁に野菜を入れておき、茹でて食べる。

過去にイサーン地方で食べたことのある緑麺(バミーヨック)も置いてあったので、茹でて食べてみた。ちなみにこの緑色はホウレン草による色なので、化学物質によるものではない。出汁が思ったより濃くなく、ラーメンとして食べるのは微妙だった。

ご飯はカオマンガイのように、鶏の出汁が染み込んでおり、米だけでも美味しい。

でも肉を食べるっていいですね。自分はベジタリアンヴィーガンには絶対になれないと思う。

この店は宿まで歩いて5分ほどの距離なので、今日はChiang Beerを1杯注文。やはり焼肉と言えばビールは欠かせない。グラスに注がれるとかはなく、缶ビールを貰うだけ。

お腹がはち切れんばかりに肉を詰め込み、デザートのアイスクリームを食べて終了だ。

ビール込みで260Bと大満足の夕飯であった。

 

宿の途中にあるチャーンプアック門のナイトマーケットやスイーツ店をみて楽しんだ。でも実はこのチャーンプアック門、2023年のGWにも来ていた。なんとドイステープ行のソンテウに乗った場所だったのだ。昼と夜とで大きく景色が変わるので、最初は全く分からなかった。不思議なものだ。

 

半年前にも寄ったコンビニでヨーグルトを購入。コンビニにはエナジードリンクで有名なCarabaoのビールが売られていた。ラガーとデュンケルがあるようだ。

ヨーグルトは爽やかな味であるが、酸味は少ない。食べやすくて好みの味である。

勿論、ヨーグルトの蓋はペロペロと舐めた。周りに誰もいなくて良かったが、ゲストハウスのファラン達もドン引きものだ。塵も積もれば山となるだ。

 

シャワーを浴び、タイパンツに着替えてベッドへダイブする。明日は何をしようか。

無計画でも焦ることは無い。タイではその辺をバイクで走るだけでも楽しいのだ。

ジューガンマイクラップ