7:15起床。やはりパーイの朝は冷え込む。バイクは必ず結露するので、手ぬぐいを持ってきたのは正解であった。
軽くストレッチをして、「GYM at Pai」にトレーニングをしに向かった。60Bで1日使用することができるジムである。チェンライのジムと比べると規模は小さいが、自分には十分な設備である。
腹筋、背筋、肩に刺激を入れておく。あと胸筋を鍛えるのを忘れてはならない。そう、パーイだけにね・・・
筋トレの良いところは短時間でできることですね。ジムでもプロテインを飲むことはできたが、コンビニでプロテインシェイクを買い、宿で飲むことにした。含有量は30g。
本日の朝ご飯はバナナ、プロテイン、そしてジョークである。ここのジョークが本当に美味しく、やみつきになっている。またしてもお替りをしてしまった。
ドライガーリックが要因なのだろう。絶対日本に買って帰ろうと思う。
お腹も膨れたのでシャワーを浴び、チェックアウトギリギリまでだらけることにした。13:30のメーホンソン行のバスに乗るのだが、時間が2.5時間ほど空いているのだ。
スマホで調べ物をしたりしてたらいつの間にかチェックアウト時間になっていた。
「バイバイ、Society house luxury hostel Pai」。2日間泊まった宿はすっかり居心地の良い場所になっており、少し寂しかった。
その後はお昼ご飯を食べにパーイ中心部にある「Nong Nung Restaurant Thai Food」へ向かった。メニューが豊富であり、悩む。
無性に卵が食べたくなったので「Minced Pork Omlet on rice」、更に追加でOmletを注文した。
しかしパーイにはヴィーガン料理の多いこと。おそらく欧米人向けだろう。食の嗜好性を変更することはスティーブジョブズの書籍を読んだときに一時期考えたが、やはり食べることが好きな私にその選択はできなかった。変にストレスが溜まるし、料理を作ってくれるエミタさんにも迷惑がかかるからだ。
料理を待っている間、ガタイのよい欧米人が店を訪れてきた。何故か裸足だし、料理を注文する雰囲気もない。何やら店員さんと話しかけている。
ジェスチャーから察するに、バイクに乗っているときに他のバイクと衝突してしまったようだ。
店員さんに英語は通じなかったようで、ガタイのよい欧米人は去っていったが足を引きずって歩いていた。強く打ったのだろう。こういうときに英語が話せると助けることができる。
言語は人を助けるだけでなく、自分の身を守るツールになりうる。今回の旅行では何度か話しかけられることがあるが、一問一答のようなやり取りになり、その先へと繋がらない。もしかしたら話せることでタイ人の彼女ができていたかもだ。(妻へのラインでは「またタイ人の彼女はできなかったよ」ばかりだ涙)
そんなやり取りを見ている間に料理はでてきた。
オムレットがご飯の上にのっているだけというシンプルなものだ。卵とご飯は塩で味付けされていた。残念なことにメニューの写真にあった豚挽肉は見当たらない。
あっという間に完食したが、少々食べすぎてしまった。腹がパンパンではち切れんばかりである。
そしてメーホンソンからパーイへのバスの便を変更してもらうため、バスステーションへと向かった。変更には40Bかかるようだが、安いものである。
チケットはペラペラの感熱紙で発行される。
パーイに飽きてしまったので、11:00メーホンソン発パーイ行のバスを17:00発に変更してもらいたかったのだ。ただ、話しかけた人は新人の子だろうか慣れてない雰囲気がぷんぷんする。
そして変更してもらったチケットをみてみるとパーイ発メーホンソン行 15:30発であった。時間も違うし、出発先も違うではないか。さっきまでの会話は何だったのかと思うほど通じていなかった。これでは困るともう一度初めからやり直してもらい無事にチケットを取ることができた。タイでチケットを購入するときは、しっかりと確認はした方がよい。
メーホンソン行がくるまで30分ほどある。車酔いしそうだったので、Daminを1粒飲んでおいた。
バスは予想に反して定刻よりも早く到着した。パーイからの乗客は私だけだったようで、乗り込むとすぐに出発した。他の乗客はチェンマイ~パーイ~メーホンソンと長距離移動組であり、パーイまでの地獄のカーブを耐え抜いた猛者たちである。面構えが違う。
運転手の後ろの席へと座りこみ、パーイの街を離れた。しかしここからが地獄の始まりであった。パーイを出て早々に隣の席のお婆ちゃんがゲロ袋を取り出して吐き出したのだ。
そう、お婆ちゃんはパーイまでのカーブで満身創痍になっていたのだ。完全に燃え尽きている。
「いや、まだ10分くらいしか経ってないよ?」、嫌な予感がする。そしてお婆ちゃん、ゲロ袋の封をしてくれ。酸味がかった臭いが私の方にくるではないか。万が一、袋を落とすと大惨事だぞ。
あとゲロ袋を私の膝の上でバウンドさせるのは勘弁してくれ。生温かいじゃあないか。
流石に貰いゲロしそうだったので、お婆ちゃんとは反対方向を向き続けた。
1時間ほどして休憩所であるPangmpha-Chiangmai Van Stationに到着した。お婆ちゃんは3回は吐いていた。
身体をストレッチし、外の空気を吸う。PM2.5で美味しくないはずだが、やたら美味しく感じる。でも、お婆ちゃんは一向に降りてこない。「HeyHey、休憩して楽になろうぜ」とバスから引きずり出したかった。
休憩所から1.5時間ほどでメーホンソンバスターミナルへ到着した。お婆ちゃんはバスターミナルの少し手前で下車していたが、結局10回近く吐いていた。降りたときの顔は進撃の巨人でよくみる絶望したときの顔であった。
私は酔い止め薬DaminとRedBull味のガムに助けられ、耐えきることができた。帰りのバスも必須ですな。
ターミナル前の木には豆がなっていた。(モリンガ?)
宿まではひたすら坂を登っていくことになるが、初めて歩く道は刺激が多く、見るものが新鮮なので面白い。ミャンマー国境が近いからか、看板にはミャンマー語が併記されているものが多かった。
気付いたら宿に到着していた。
今回泊まる宿は「Saiyud hostel maehongson」である。パーイとは違い、欧米人軍団はおらず、静かだ。
そして部屋がカプセルハウスのようになっているのでプライバシーが保たれるのもよい。1階はオーナー家族の生活空間になっており、人が誰もいない状況にはならないので安心感がある。
荷を降ろし、1時間ほど仮眠した。
起きてロビーに行くとオーナーが話しかけてくれた。「池回りのナイトマーケットがおすすめだよ、是非行ってみて」というので、早速出発した。
ナイトマーケットは街自体が小さいからかこじんまりとしていた。でも地元の人が集まり、活気のある雰囲気は他のマーケットに引けを取らない。
池の前には「ワットチョーンカム」と呼ばれる寺院があり、ライトアップされている。池を包むように屋台の明かりが照らす。池回りを散歩して、畔でたたずんでいたが蚊に刺されまくって散々な目にあった。
5~10Bの激安ドーナッツ屋があったので、夜食用に3個ほど購入した。
屋台飯にも少し飽きてきたので、少々奮発して「バイファーン」というブラッドピットも訪れたというお店に行くことにした。
店内は落ち着いた雰囲気があり、まさに洒落たレストラン。北タイ料理を食べることができるので、ゲーンハンレーとガイホーバイトゥーイを注文した。
ゲーンハンレーは豚ブロックが大きく軟らかい。やはり数あるタイカレーの中で一番好きだ。この料理は誰しもが美味しいというだろう。
生姜の味が肉に染み込んでいるが、からすぎない。
そしてガイホーバイトゥーイ。ガイ(鶏)+ホー(包む)+バイトゥーイ(パンダン)からなる料理だ。
チェンマイのフアンムアンチャイで食べたときに美味しかったので、今回は単品で注文してみた。葉を開くと肉汁で包まれた鶏肉が飛び出してくる。肉の外側はカリっとしているが、中身は柔らかい。パンダンの葉で味が外に逃げ出さないように抑えているのだ。味は黒コショウでされている。
一緒についてきたタレは黒蜜のような味で、シーユーカオにとろみをつけた味だ。個人的にはタレつけない派だ。
途中で隣の席にいたタイ人夫婦に「味はどう?」と聞かれたので「アロイアロイマーク」と答えた。
ゆっくり味わって食べたからか、お腹が一杯になった。金額は350Bとプチ贅沢であったが満足だ。でも明日は食費は抑えようと思う。
メーホンソンの夜は中心部でも静かである。野犬もいないし、治安の悪さは感じないので安心して歩くことができる。
帰宅途中にセブンでピンクミルク(ノムイェン)を買って宿へ戻った。
※ノムイェンと伝えてもアクセントの問題だろうか、全く伝わらなかったので写真を撮って指さし注文をした。
サラシロップが甘すぎて胃にこたえる。氷と混ざって丁度よい甘さとなる。そして5Bドーナッツであるが、ミスタードーナッツのカスタード&エンゼルクリームと味に大差はない。これは毎日食べたくなる味と安さだ。
でも今日はひたすら食べている気がする。タイを満喫することはできているが、摂生に努めよう。(まあ、寝て起きたら忘れているのですがね。)
ジューガンマイクラップ