KALDIのSoot Thaiシリーズより、カオマンガイの素を購入して作ってみました。
ピンク色のパッケージは”ピンクのカオマンガイ”としてタイで人気のある「ラーン・ガイトーン・プラトゥーナム」を彷彿させますね。
私は最初はピンクのカオマンガイは鶏肉が綺麗なピンク色をしていることに由来していると思っておりましたが、鶏肉は関係ありませんでした。
どうやらお店の看板やユニフォームが全てピンク色であることに由来しているようです。
そんなピンクのカオマンガイですが”ガイトーン Tokyo"という名称で2014年に日本にも進出しており、大阪などにも店舗を拡げておりました。
しかしながらタイ本国と同様のクオリティの味を提供できないという理由より、2017年には日本から撤退をされております。現在は"ガイトーンToyo"から"渋谷カオマンガイ"へと名称を変更され、ラーン・ガイトーン・プラトゥーナムとは関係の無いカオマンガイ店となっております。都市圏中心に店舗はありますが、店内で食べれるのは渋谷店のみであり、他はUber Eatsやテイクアウト専門となっております。
今回は単なるピンクパッケージであるSootThaiのカオマンガイの素で作ってみました。
明らかにヤマモリのカオマンガイの素とは色が異なっております。左の写真がSootThai製、右の写真がヤマモリ製なのですがSoot Thai製の素は明らかに茶色い。
この色付けるものは何かが気になり、各社の成分表を並べて比較してみました。
食塩や砂糖は勿論のこと、ニンニクやレモングラス、エシャロットが色付けに関わっているとは考えにくいです。(黒糖ならあり得ますが、色が変わる量入れるとさすがに甘くて食べれないと思う。)
残る2品目、生姜と大豆油について考えてみました。
①生姜
実際に食べてみるとSoot Thaiのカオマンガイは生姜味が強く主張してきます。その為、生姜が色付けていると考えました。
ヤマモリの素でも同様に生姜が使用されていますが、茶色になっていませんので関係しているとは考えにくいです。
一方で、ヤマモリの素には極少量しか生姜が入っていなかったので色付かなかった可能性は残ります。
②大豆油
いわゆるサラダ油です。黄色に色付いてはいますが、茶色とは程遠い色ですので関係なさそうです。酸化して油の色が濃くなったサラダ油を使用してるなら分かりますが、劣化した油を消費者に提供することは論外ですし。
では一体何が茶色くさせているのか。
➤炊きあがり品をみてみて
そして実際に米を炊いてできたのがこちら。よくよくみると茶色みがかった生姜が米の表面に浮いてきておりました。そこで今一度生姜の特徴について調べてみました。
調べてみたところ、以下2点が新たに分かりました。
・ポリフェノール類を含む植物には切ったり、すりおろすとポリフェノール類とポリフェノール酸化酵素が混ざる。
・混ざった状態で酸素と触れると、褐変(茶色化)する。
生姜が赤い・ピンク・青く変色は傷んでる?切り口が茶色・柔らかくなった | | お役立ち!季節の耳より情報局
カットした林檎が茶色くなるのも、この化学反応によるもので、私達にとっては身近な現象でした。
上記を踏まえると、カオマンガイの素が茶色であった原因は『大量にカットされた生姜の褐変作用』だと言えます。
生姜にはショウガオールと呼ばれるポリフェノール類が含まれていますし、前述の生姜量や油の劣化の話とも繋がるので、最もらしいかと。
雑に盛り付け、いざ実食。
ソースは甘辛い味噌ベースで、タイのカオマンガイといった味。茹でた鶏肉は柔らかく、程よく脂が乗っていて美味しい。
ただ、繰り返しにはなってしまいますが生姜の主張が強すぎる。お米に紛れ込めてない。決して不味くはないのですが、お米だけでは食べたくないです。
ブツブツ言いがながらも10分強で完食。
カオマンガイはシンプルな料理だけに、鶏肉を炊くときの出汁や付けるソースで大きく味が変わることが分かりました。市販の素で作るという範囲を抜けれておりませんが、理想のカオマンガイに出会いたいと思いましたとさ。