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タイ料理が大量に。

手さぐりのタイ 不思議の国の驚きレポート

農山漁村文化協会の発行する「手さぐりのタイ 不思議の国の驚きレポート」という書籍を読んでみました。

タイへ訪れてからもタイ熱は冷めることはなく、熱し続けております。メルカリやAmazonで少しでもタイに関する情報を得ようと躍起になっていたところ、本書に出会ったので読んでみました。

発行年は1992年であり、これまた古い。かくいう私は発行される前に生まれておりますので、ヤングな時にパブリッシュされた本と言い直します笑

 

タイ生活に関する書籍では鉄板と思われる「タイで驚いたこと」「仏教」を中心にかかれております。作中にあるタイでワープロが盗まれてから回収に至るまでの話は、タイ警察の対応が赤裸々に描かれておりますので一読の価値ありです。

やはりノンフィクション作品は読んでいて面白いですね。本と思えることが何度かあり、まさに事実は小説よりも奇なりです。

「インド行くと価値観が壊される」とよく耳にしますが、自分たちの想像を超えてくるからそう思うだけで、想像力が足りてないに尽きるのかと思います。その一方で日本で生活する中で、想像することができるかというと、文化の壁はあまりにも大きい。

やはり現地に行って、生活することで想像の幅を上げていくしかないのかと考えております。

結局言いたいのは、この本を読むとタイに行って知らない世界をもっとみてみたい気持ちが強くなるということです。

 

書籍の詳細は以下に示します。

時代を感じる内容で、今では有り得ないことが普通に行われていたのは読んでいて新鮮であった。死体の放送や、お金による戸籍変更、電話ボックスなどは良い例である。

日本とタイの文化のギャップは狭まりつつあるので残念であるが、残りのギャップを楽しめるくらいの度量は持っておきたい。

 

六度集経による逸話。釈迦が輪廻転生を抜ける前、国の全ての盲目者を集めて象を触らせ、感想を求めた。盲目者は触る部分が異なるので、各々自分が言っていることが正しいと主張した。部分を知り、全体を知らないという「群盲象を撫でる」という諺の元となった話。

・タイでは犯人を捕まえた警察にお礼を渡す悪習がある。また、報道記者と犯人、被害者が一部屋に集められ、指弾写真を撮られる。その代わりに日本のような親や友達、近所の人への容疑者の印象についてのインタビューはない。

・赤い公衆電話が置かれており、基本は1B。クーラー付きだと50Bで、ホテルやレストランで借りると3B。炎天下なので公衆電話の扉を開けないと蒸し風呂状態。しかし、開けら騒音地獄。

・タイでは麻雀もトランプも法律で禁止されている。勝負事は必ず賭け事になるという考え方より。ただし、闘鶏や闘虫、闘魚も警察に許可願を出せば公認となる。

・タイでの呼び名の頻度は通称、名前、姓の順。姓は公文書用。

タイ語は漢字のような表意文字であるが、タイ語は単語を1つ1つ丸覚えしないと読み書きできない。

・タイには結婚式が2パターンある。籍だけ入れるのと、式を挙げて皆に承認してもらうもの。

・タイでは身分証にミス、ミセスが入る。ミセスは一度入ると戻すことはできないが、役人にお金を渡せば記録を抹消してもらえる。日本人は戸籍を盲信し、書類上の記録が現実を超えてくる。本人が目の前で話していても、年齢や学歴といったラベルを貼り付けてみてくる。

・タイのニュースは血生臭く、ニュースで殺傷事件や事故現場が放送され、死体が映ってもお咎めなかった。また、タイのテレビには検閲が入り、政府や王室批判、共産主義の発言は全てカットされる。反共法という法律があり、共産主義に関する全ての行為を禁止している。(ex.マルクスレーニンの書籍を持つことは禁止)

・異文化の中で暮らし続けたらどうなるのか?それは自分の中に新たな「当然」が生まれ、それを享受することである。

 

ジューガンマイクラップ