私は一瞬目を疑った。
半割されたココナッツに挽肉(ラープ)が入っているではないか。しかもご丁寧にミントまで添えてある。
ラープの塩気や唐辛子の辛さにココナッツの淡い甘さがマッチするのか。タイの方が考えることはよく分からん。
「日本人が考えてみたことのない組合せを平然とやってのける。そこにシビれる あこがれるゥ」というやつです。
そんな料理がお菓子になっているのだ。買わない理由はないではないか。
製造元はMarket Gateway Co.,LTD.となります。
パッケージにあるMGWとはおそらくMarket Gatewayの頭文字をとったもの。GatewayをGWと表現するところがミソですね。
代表商品は今回購入したCOCONUT CHIPSシリーズ、そしてDriedとDehydratedシリーズの3つになります。
ここで注目したいのが、DriedとDehydratedを異なるものとして取扱っている点です。
いずれも対象物から水分を除く意味にはなりますが、"Dried"には天日干しにて除去する意味、"Dehydrated"は工業的に機械で脱水をさせたことを指しております。
天日干しと乾燥機による味の違いは既に多くの食品にて研究されており、例えば、深井らによる”米の天日干し及び熱風式機械乾燥の乾燥手法の差異が品質に及ぼす影響"があげられる。
但し、米の製法以上に炊き方による影響の方が大きいと思われるので、高級炊飯器を購入することをお勧めする。残念ながら私の舌では米の品種や製法まで特定することはできないので。
そんなことより気になるのはラープとココナッツが合うのかということだ。
スナック菓子以前に実在する料理なのか調べてみました。
結論は「ココナッツと組み合わせた料理は存在しない」である。
そもそもラープはイサーン料理であり、ココナッツ類を使用しないことを特徴としている。食文化と地域性には密接な関係があり、あり得ない組合せなためラープとココナッツの組合せはないと判断しました。おそらく、ココナッツ味に一捻り加えていることをアピールするためにMGW社が表現しているだけだと。
それでは開封していきます。
開封即、異臭。
嗅いだことのない臭いが凶悪なインパルスとなって細胞を刺激してきます。よく見るとココナッツチップスにラープパウダーをまぶしただけ。
食べれば食べるほど、ココナッツチップスだけでいいのにと思います。
甘さと辛さがミスマッチしており、人工的な味ですので後味が悪く胃に不快感が残ります。
ここ数年で食べたお菓子の中で最も不味いです。
会社での眠気覚ましにはよいと思いますが、二度と買わない商品の一つになりました。
ジューガンマイクラップ